バーチャルオフィスの歴史|誕生から現代までの流れ・変遷を徹底解説
近年、起業家やフリーランス、副業を行う人の間で利用が広がっているのが、事業で利用できる住所を貸してくれるバーチャルオフィスです。
しかし、バーチャルオフィスはいつから存在しているのか?本当に信頼できるサービスなのか?といった疑問を持つ人も少なくありません。
本記事では、バーチャルオフィスの歴史を知りたいという方にむけて、バーチャルオフィスの歴史を、誕生の背景から日本での普及、サービスの変遷、現在の役割まで詳しく解説します。
- バーチャルオフィスとは何か?
- バーチャルオフィスの歴史と誕生の背景
- 日本におけるバーチャルオフィスの歴史
- ・2000年代(初期)
- ・2010年代(発展期)
- ・2020年代(現在)
- バーチャルオフィスサービス内容の変遷
- バーチャルオフィスに対する課題と誤解
- 今後のバーチャルオフィスの展望
- まとめ
バーチャルオフィスの成り立ちや、日本でどのように普及してきたのかを時系列で知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
バーチャルオフィスとは何か?
まずは、おさらいも含めて、バーチャルオフィスとは何かについてです。
バーチャルオフィスを簡単な図で示すと、下図のイメージになります。
利用者は、バーチャルオフィスから借りた住所をWEBサイトや名刺などに利用することができます。
バーチャルオフィスの主な提供サービスには以下があります。
- 住所貸し
- 郵便物転送
- 電話番号貸し/電話転送
- 電話代行/電話秘書
- レンタル会議室
- 銀行口座開設支援
- etc
このように、バーチャルオフィスは、物理的なオフィスを持つことなく、オフィス機能の一部を必要な分だけ使える仕組みです。
バーチャルオフィスの歴史と誕生の背景
バーチャルオフィスの歴史は、1980年代にまでさかのぼります。
欧米では当時、以下のような社会的変化が起こっていました。
- インターネットの急速な普及
- ITベンチャーやスタートアップ企業の増加
- ノートPCや携帯電話の普及による場所に縛られない働き方
- オフィス賃料の高騰
これにより、必ずしも固定のオフィスを持たなくてもビジネスは成立するという考え方が広まりました。
その結果、住所や電話対応などの信用に関わる部分だけを外部サービスとして利用する仕組みが生まれ、バーチャルオフィスが誕生しました。
Wikipedia(Virtual office)※英語版
日本におけるバーチャルオフィスの歴史
次に、日本におけるバーチャルオフィスの歴史について解説します。
日本におけるバーチャルオフィスの歴史は、下図で示すとおり、起業環境・条件の変化や法制度の改正、働き方の多様化とともに段階的に発展してきました。
欧米で誕生したバーチャルオフィスですが、日本では2000年代以降に徐々に認知され、現在では起業・副業を支える標準的なビジネスインフラの一つとして定着しています。
次から、日本におけるバーチャルオフィスの歴史について、年代ごとに詳しく説明します。
2000年代(初期)
欧米で誕生したバーチャルオフィスですが、日本でバーチャルオフィスが徐々に認知され始めたのは、2000年代前半です。
IT企業やネットビジネスの増加に伴い、SOHO(Small Office Home Office)やフリーランスという働き方が注目されるようになりました。
そして、日本におけるバーチャルオフィスの歴史で、特に重要なのが2006年の会社法改正です。
この法改正により、以下の変化が起こりました。
- 資本金1円での会社設立が可能に
- 取締役が1人でもOKに
この会社法改正をきっかけに起業のハードルが大きく下がったことにより、自宅やバーチャルオフィス住所での法人登記する起業家が増え、法人登記が可能なバーチャルオフィスが一気に普及していきました。
2010年代(発展期)
2010年代に入ると、起業ブームを背景にバーチャルオフィスの需要はさらに拡大します。
この時期の特徴は、単なる住所貸しから、事業運営を支えるサービスへと役割が進化した点です。
具体的には、
- 法人登記対応が一般化
- 郵便物転送・電話転送サービスの高度化
- 電話代行・電話秘書サービスの拡充
など、起業初期に必要な機能をまとめて提供する事業者が増加しました。
これにより、バーチャルオフィスは、コスト削減のための手段から起業を支援するインフラへと位置づけを変えていきます。
また、この時期は、起業した人の多くが、バーチャルオフィスを知るきっかけにもなりました。
筆者もこの年代に起業・独立していますが、バーチャルオフィスという存在を初めて知りました。
2020年代(現在)
2020年以降、新型コロナウイルスの影響によって、働き方は大きく変化しました。
- リモートワークの急速な普及
- オフィスの縮小・撤退を選ぶ企業の増加
- 地方・海外在住者の起業増加
コロナ禍の中で、時代とともにサービス内容を進化してきたバーチャルオフィスの需要は、さらに拡大し、大手企業もバーチャルオフィス業界に参入しました。
この時期は、バーチャルオフィスの歴史における第二の転換期と言っても過言ではありません。
また、転換期の中で、バーチャルオフィスは、起業家やフリーランスだけでなく、副業・複業を行う個人や法人にとっても、オフィスの選択肢として当たり前の存在となり、標準インフラとして定着しました。
現在のバーチャルオフィスは、単なる代替手段ではなく、柔軟な働き方を支える前提条件の一つとなっています。
バーチャルオフィスサービス内容の変遷
バーチャルオフィスは、時代とともに提供価値を大きく進化させてきました。
バーチャルオフィスが提供するサービス内容の変遷をまとめると以下のとおりです。
バーチャルオフィスは、利用者の増加に伴い、求められる役割も大きく変化してきました。
- 住所貸し
- 郵便転送のみ
- 電話番号貸し/電話転送
- 電話代行/電話秘書
- レンタル会議室
- 銀行口座開設支援
- etc
現在のバーチャルオフィスは、単なる住所貸しサービスではなく、起業・事業運営を支えるインフラとして位置づけられています。
バーチャルオフィスに対する課題と誤解
バーチャルオフィスの歴史を語るうえで、避けて通れないのが「怪しい」「違法では?」「信用できない」というイメージです。
もちろん、バーチャルオフィスは違法ではありませんが、普及初期には、以下のような懸念がありました。
- 実体のない会社に見える
- 詐欺に使われるのではないか
- 銀行口座が開設しにくい
しかし、現在では、運営会社の審査体制強化や法整備が進み、信頼性の高いバーチャルオフィス事業者が増えています。
これもまた、バーチャルオフィスの歴史の中で改善されてきた重要なポイントです。
今後のバーチャルオフィスの展望
歴史を通して見えてくる、バーチャルオフィスの本質的なメリットは以下のとおりです。
- 起業コストを大幅に削減できる
- 都心一等地の住所を利用できる
- プライバシーを守れる
- 働き方の自由度が高い
これらは、長年にわたり需要が途切れなかった理由でもあります。
また、バーチャルオフィスの歴史は、働き方の進化と密接に結びついています。
今後は、
- DX(※)の加速
- 副業・複業の一般化
- 個人起業家のさらなる増加
により、起業においてバーチャルオフィスはより当たり前の選択肢になっていくでしょう。
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まとめ
本記事にて、バーチャルオフィスの歴史を知りたいという方にむけて、バーチャルオフィスの歴史を、誕生の背景から日本での普及、サービスの変遷、現在の役割まで詳しく解説しました。
バーチャルオフィスの歴史を振り返ると、それが一過性の流行ではなく、社会の変化に応じて必然的に発展してきたサービスであることがよくわかります。
現代においてバーチャルオフィスは、起業家・フリーランス・法人にとって、合理的で信頼性の高いビジネスインフラの一つと言えるでしょう。
本記事がバーチャルオフィスの歴史を知りたいという方の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
